海外赴任が決まった方や海外移住を考えている方にとって、現在使用している日本の携帯番号を維持するか、それとも解約するか悩みますよね。
長年使っていた番号は解約したくないし、日本に一時帰国した時に使用することもあると思います。
また、海外の生活では何かと費用がかさむため、無駄な通信費はできるだけ抑えたいところです。
今回解説する格安SIMを使えば、これから海外赴任や移住をする方はもちろん、すでに海外にお住まいの方も、通信費を大幅に節約できます。
- 格安SIM(格安スマホ)の会社が多すぎて、どれを選べばいいかわからない
- 長年使用した日本の携帯番号を解約せずに、できるだけ安く維持したい
- 手続きが面倒で複雑なシステムは苦手
- 海外渡航まで時間がなくて急いでいる
【povo2.0】について
私が現在使っているSIMがpovo 2.0です。
povo 2.0は、au(KDDI)が提供するオンライン専用の料金プランで、低コストで利用できる柔軟なサービスとして2021年に登場しました。
povo 2.0は「通話+データ」と「データ専用」の2種類から選べます。
通話+データ | データ専用 |
---|---|
通話とデータ(インターネット)どちらも使いたいという方 | オンライン専用でデータ通信だけ使いたいという方 |
現在の電話番号はそのまま、他キャリアから乗り換え(MNP)したい方 | 本人確認書類がなくても申し込み可能 |
この記事では海外にいながら現在の日本の携帯番号を維持する方法なので、「通話+データ」についてのみ詳しく解説していきます。
ちなみに、私がpovo 2.0に乗り換える前は、他社の格安SIMを利用しており、年間15,576円かかっていました。
しかし、povo 2.0に乗り換えてからは、1年間で支払った費用はわずか790円!
なんと14,786円も節約できたんです!
povo 2.0での実際の購入履歴
2023年1年間の総額は780円、2024年は400円でした。
特徴・メリット
1. 基本料金が月額0円
povo 2.0の最大の魅力は、月額基本料金が0円という点です。
使わないときは0円で、必要なときに必要な分だけpovo2.0のアプリから「トッピング」と呼ばれる追加プランを購入するシステムなので、月々の無駄な固定費を抑えることができます。
2. アプリで全て完結
povo2.0のアプリ内で全ての申し込みや手続きがオンラインで完結するため、面倒な店舗での手続きは一切不要です。アプリ自体もシンプルで難しい操作は必要ないので安心して使えます。
3. 国内外のSMS受信が無料
海外から日本の銀行にログインしたり、ネット通販で買い物をしたりする際、認証コードが日本の携帯番号にSMSで送られて困ったという方も多いと思います。
povo2.0なら、日本国内はもちろん海外でもSMSの受信が無料なので、海外在住者にはありがたいサービスです。
4. データのちょい足しが可能
日本一時帰国中に予定よりもギガ数を使ってしまった時や日本滞在が伸びた時など、povo2.0のアプリから「トッピング」を選んで簡単にギガの追加購入が可能です。
購入するとすぐに利用できるため、ギガが足りなくなっても安心です。
5. au回線だから回線速度も安心
登山道やキャンプ場など繋がりにくそうな場所でも快適に利用可能です。また、5Gネットワークも利用可能です。
月額0円を維持するための条件(超重要!)
180日に1度課金をする必要がある
具体的には、トッピングを購入していない状態が180日続くと、サービスが自動的に停止されることがあります。
そのため、povo2.0を維持するには、定期的にトッピングを利用するか、最低でも180日ごとに課金を行う必要があります。これにより、日本の携帯番号を維持し続けることができます。
「トッピング」は通常330円から購入することができ、日本に一時帰国する際などに自分の予定に合わせた「トッピング」を選ぶことが可能です。
「トッピング」には期間限定キャンペーンのお得なトッピングがあったり、ローソンとのコラボトッピングがあったりと内容も充実しています。
また、以下のような価格の安いトッピングを180日に一度購入したり、一時帰国のタイミングを合わせてトッピングを無駄なく使う等の工夫をすると費用が抑えられます。
データ容量(利用可能期間) | 料金 |
---|---|
データ使い放題(24時間) | 330円 |
データ追加1GB(7日間) | 390円 |
データ追加3GB(30日間) | 990円 |
私は日数計算サイトを使用して180日を確認し、ギリギリのタイミングで無駄なくトッピングを追加購入しています。
注意点
1. 日本の住所が提示できること
契約時には、以下のいずれかの本人確認書類が必要です。
- マイナンバーカード(個人番号カード)
- 運転免許証
- 在留カード
2. SIMカード受け取りのための住所
povo2.0は物理SIMカードとeSIMカードが選択できます。
物理SIMカードを購入する場合、初回にSIMカードが届く日本の住所が必要です。
お手持ちの端末がeSIMに対応していない場合は、物理SIMカードを購入することになりますので、受け取り住所がある渡航前にすべての手続きを完了させておきましょう。
3. 海外ローミングは割高
海外ローミングは割高のため、海外で長期使用はお勧めしません。あくまで日本の携帯番号維持のための利用にしておきましょう。
4. 0GBの場合、通信速度は最大128kbpsに制限される
0円0GBの時は最大128kbpsに制限されると発表されているため、トッピングを追加しないと遅すぎて使い物になりませんが、テキストのみのメールやメッセージの送受信は可能です。
5. 対応機種・端末の確認が必要
前提として、povo2.0を使用するには、スマートフォンがSIMフリーである必要があります(「SIMロック」がかかっていない状態のこと)。
また、お手持ちの機種がpovp2.0に対応しているかどうかも確認が必要です。確認方法はpovo2.0のサイトからご確認いただけます。
6. オンライン専用サポート
サポートは全てオンラインで対応されるため、直接店舗での相談ができません。自分で手続きを行う必要があります。
SIMカードとeSIMの違い
povo2.0は、物理SIMカードとeSIMの2種類から選べます。
物理SIMカードとeSIMの違い
項目 | 物理SIMカード | eSIM |
---|---|---|
形状 | 物理的なチップカード | 端末内蔵の組み込み型(取り外し不可) |
設定方法 | 端末に差し込む | QRコードやプロファイルでデジタル設定 |
利便性 | 端末変更時にカードの差し替えが必要 | デジタル切り替えで端末変更が簡単 |
キャリアの切替 | カードの交換が必要 | デジタル設定を変更するだけで切替可能 |
互換性 | ほとんどの端末で利用可能 | 対応端末は限定的(iPhone, Pixel, Galaxyなど) |
手続き方法
手続きに必要なもの
- 本人確認書類(マイナンバーカード(個人番号カード)、運転免許証、在留カード)
- 支払い方法の設定(クレジットカード)
- 利用端末(SIMフリーロックの端末)
手続きの流れ
MNPとは、キャリア(携帯電話会社)を変更しても電話番号をそのまま使用できる制度です。povo2.0はMNPワンストップのため、現在のキャリアに対してMNP予約番号の発行手続きは不要です。
郵送でSIMカードが登録住所に届けられます。
届きましたら同封されている開通手続きもしくはpovo2.0の公式サイトの案内通りにSIMカードの有効化等を実施します。
- 通常申し込み後、1〜2日以内に発送され、最短で申し込みから2〜3日で届くことが多いようです。povo2.0のアプリから配送状況を確認でき、クロネコヤマトの追跡サービスも利用できるので安心です。
- SIMの開通手続きは午前9時30分から午後8時の間のみアプリを通じて手続きが必要なため、余裕を持って受け取れるようにしておくのが良いでしょう。
povo2.0のアプリの画面の指示に従ってeSIMの有効化等を実施します。
※iPhoneとAndroidで異なりますので、詳しくはpovo2.0の公式サイトからご確認ください。
- 午前9時30分から午後8時の間に申し込みが完了すると、最短で10分~1時間ほどで開通されることが多く、すぐに利用を開始できます。
- 午後8時以降に手続きを完了した場合は、翌朝9時30分以降に開通処理が行われますので、利用開始を急ぐ場合は午前の時間帯がおすすめです。
まとめ:Povo2.0はこんな方におすすめ
povo 2.0は、通信コストを最小限に抑えたい人や、日本の携帯番号を維持しつつ柔軟に使いたい人に向いているプランです。
基本料金0円とトッピング制というシンプルな仕組みで、無駄な出費を避けながら必要なサービスだけを選べるのが大きな魅力です。
- 月額0円で日本の携帯番号を維持できる。ただし180日に一度トッピングの購入必要
- SMS の受信のみであれば無料枠の中で利用できる
- 海外ローミングは割高になる
- 残量0GBの場合、通信速度は最大128kbpsに制限される(かなり遅い)
- 日本の携帯番号を格安で維持したい方
- 海外にいながらSMS認証をしたい方
- 本人確認書類が準備可能で契約時に問題なく手続き可能な方
これから海外赴任・移住する方、すでに海外在住中の方も、povo2.0を利用して賢く便利に日本の携帯番号を維持しましょう。